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1節
「キンキュウジタイハッセイ!キンキュウジタイハッセイ!」
ミッケル3号からの緊急通信がシップ内に響いた。
「ファーストコンタクト、ケンタイ、カイガンニ、シンコウチュウ!」
「イレギュラーです。データ的にはあり得ない行動です!」ブルーが慌てた。
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2節
「チャンスだ!緊急出動しよう」グリーンが飛び出そうとしたその時。
「ケンタイ、キュウテイシ」ミッケル3号は、映像中継を始めた。
映像は、雑木林の手前で立ち止まっている、シオンを捉えていた。
「あっ!」そうだ、夏休みだった…目覚まし鳴らないはずだ。
詩音は、自分のおっちょこちょいぶりに呆れた。
「はぁ~」っと息を吐いたとき、急にめまいがした。
バタン!
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3節
「う~ん」頭がボーっとしてる。ここはどこだろう?
詩音は自分の状況を把握しようと頭をフル回転させようとした。
「そのまま、そのまま」落ち着いたやさしい声がした。
声の方を見ると、変なパンダたちがいた。
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4節
「もう大丈夫ですよ」女性の澄んだ声が響いた。
詩音は、なにがなんだか解らなかった。
「あなたは、雑木林を抜けて海岸に出たところで突然、倒れたんですよ」
声の主は、黄色い帽子をかぶったきれいなパンダだった。
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5節
「そうそう、びっくりした!」緑色の帽子をかぶった大きなパンダがしゃべった。
「あの…どうして、海岸に現れたんですか?」青色帽子の小さなパンダが聞いてきた。
「まぁ~ブルーったら。詩音ちゃんをゆっくり休ませてあげないとだめでしょ」可愛い声は、ピンク帽子の小柄なパンダだった。
「えっ!どうして、私の名前しってるの?」思わず、ことばが口から出てしまった。
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6節
「はぁははは」パンダたちが笑った。つられて、詩音も笑ってしまった。
「元気が戻って良かった」赤い帽子のパンダが落ち着いた優しい声でゆっくり言った。 「私の話を聞いてもらっていいかな?」
詩音はうなずいた。
「信じられないかもしれないけど、私たちは地球から遠く離れたミルダ星という星からやって来ました」
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第6話 『再会』

1節
「キンキュウジタイハッセイ!キンキュウジタイハッセイ!」
ミッケル3号からの緊急通信がシップ内に響いた。
「ファーストコンタクト、ケンタイ、カイガンニ、シンコウチュウ!」
「イレギュラーです。データ的にはあり得ない行動です!」ブルーが慌てた。