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『健康診断』
【前回までのあらすじ】
初めて地球の料理を食べるミルダ星人たちは、口々に「おいしい」とご満悦。
一方、シオンも生まれて初めてミルダ星の「食べ物」を口の中に入れた。
それは一見、薬のような粒。
おそるおそる口にしたが、その瞬間に様々な味が炸裂し、
たった3粒の錠剤でお腹も心も満たされたのだった。

お腹一杯になって人心地した詩音は、
改めて、ミルダたちの顔をひとりずつ眺めました。
みんなパンダみたいな不思議な顔です。
でも、やさしそうな瞳には、詩音を心配する気持ちが溢れていました。

「大丈夫ですか?気分が悪かったり、どこか痛かったりしませんか?」
レッドが穏やかな声で言いました。

「大丈夫…だと思います」
詩音が自分の身体を見たり、触ったりしながら答えました。

「念のため、生物調査しますか?」
ブルーがレッドに提案しました。

「えっ!」宇宙人に人体実験されるんじゃないかと思い、詩音がびっくりして声を発しました。

「安心してください。
詩音さんが解るように言えば、健康診断かな。
詩音さんが本当に大丈夫かを検査して、確認しておきたいという提案です」
イエローが優しく詩音に語りかけました。

「こら!ブルー!詩音ちゃんを怖がらせるようなこというなよ」

グリーンがブルーをにらみつけました。イメージ

ブルーは小さい体をさらに小さくして詩音に頭を下げて謝りました。
「ごめんなさい」

ミルダたち全員が、もう一度詩音に頭を下げて謝りました。
「本当にごめんなさい」

「不安がらせたり、びっくりさせたり、本当に申し訳ありません。
責任はリーダーである私にあります。責任をもって詩音さんの健康状態を保証したいので、
健康診断をさせていただけませんか?」レッドが真剣に言いました。

「健康診断といっても、体を傷つけたり、時間がかかったりするものではありません。
あの診察カプセルに地球時間で約7分間入っていただくだけです。」
イエローが補足説明しました。

「痛くもかゆくもない!」
グリーンが調子に乗ってちゃちゃ入れした途端、他のミルダたちが一斉にグリーンをにらみつけました。

その間がなぜかおかしくて、詩音が声を出して笑いました。
「あはは。いいですよ」と思わず、答えてしまいました。

ミルダたちの気持ちが詩音に届いた瞬間でした。

第11話へ

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